献立のテーマ 「 ビタミンE :生体の過酸化防止、血流促進。 」
(αトコフェロールが、最も強い生理活性を有する。 脂溶性ビタミン。)
生体の酸化損傷・防御
【参考知識とポイント】
1、 ビタミンEは、血漿リポ蛋白質、細胞・細胞膜小器官に良質のリン脂質として存在し、
多価不飽和脂肪酸が多く、飽和脂肪酸酸化(グルタミン酸によるフリーラジカルの
脂質化酸化反応)をビタミンCと共に停止する。
春菊胡麻和え 小松菜落花生和え
血流への影響
【参考知識とポイント】
1、 最も強い生理活性を有するαトコフェロールは、カイロミクロンに取り込まれ、リンパ系による
体内循環、血管を経てレムナントとなり、肝臓へ移動する。
2、 多価不飽和脂肪酸は、人 血漿リポ蛋白質4種の中でもリン脂質の割合が最も高い
HDLに良い影響を与える。
コレステロールの中でもHDLは再生可能なため、血流改善作用となる。
(飽和脂肪酸の多い肉類は食べ過ぎないように、多価不飽和脂肪酸が多い魚類を
適量摂取するようにしています。摂取する食品の組み合わせにも配慮して、リンパ管・血管内の
流れを、滞らせないように心がけています。)
食品知識
【参考知識】
1, 緑の緑黄色野菜には、ビタミンE、ビタミンCを含むものが多い。
アブラナ科の緑の緑黄色野菜には、ビタミンEを多く含むものが多い。
(キャベツ、菜花、小松菜、大根葉、かぶ菜など)
2, 魚肉の脂質成分は、組織脂質と蓄積資質が有る。
組織脂質:リン脂質、コレステロール、季節変動なし。
蓄積脂質:トリアシルグリセロール(中間脂質)、種類、部位、季節により異なる。
3, 乳製品、肉類は、飽和脂肪酸が多い。
4, 米の胚芽を残すように精白したものが胚芽米であり、胚芽の糠層には、
脂質、ビタミンB1、ビタミンEが含まれる。(1,2部づき米)
5, ビタミンEの上手な摂取は、癌抑制、末梢神経系、心臓病、糖尿病に良いと言われます。
【 ポイント 】
1、 リン脂質に存在するビタミンE、カイロミクロンに取り込まれるαトコフェロールは、
抗酸化作用、血流促進への働きが大きいです。
2、 緑の緑黄色野菜、青背の魚を、摂取するように心がけています。
3、 ビタミンE含量の多い食品の種類に注意を払いながら、摂取します。
(飽和脂肪酸が多い食品は、LDLコレステロール値が高く、酸化反応のフリーラジカルにより、
抗酸化反応に使用するビタミンEを多く消費します。)
4、 献立の総合計 脂質バランスで、飽和脂肪酸が多くなり過ぎないようにしています。
飽和脂肪酸の種類も肉類に偏らず、血流に良い影響を与える魚でも摂取できるように心がけています。
5、 最も効果的にビタミンEを機能させるために、ビタミンCを必要分十分に摂取します。